2018.06.07
JIAAは、「インタラクティブ広告に関する懸賞論文」の募集を行い、応募された中から受賞論文を決定しました。
応募された46編は、インタラクティブ広告のメディア、広告、マーケティングに携わるJIAA会員が、日々の業務の中で課題や問題意識、対応策や将来像を独自に考察したもので、その中から「最優秀賞」1編、「優秀賞」に一般部門と新人部門からそれぞれ1編、「特別賞」に2編を選定しました。
受賞論文の選考は、啓発共有委員会(旧名称:広報委員会)顕彰論文プロジェクトによる一次審査、理事会による二次審査を行い、受賞候補論文を選定。選考会での協議と理事会の承認のもと各賞を決定しました。受賞論文および受賞者の詳細は以下の通りです。
なお、最優秀賞を受賞した論文は、JIAA Webサイトに掲載し発表いたします。また、JIAA会員限定で受賞論文全5編を収録した論文集を配付します。
最優秀賞一般部門[テーマ:インタラクティブ広告の価値・課題・未来]
- [論文タイトル]
- 「キュン」とするKPI革命
- [執筆者]
-
古賀 昭子 氏株式会社アサツー ディ・ケイ インタラクティブメディア本部
- [内容紹介・講評]
- 生活者が広告に接したときに「キュン」とする、その心の動きを測り、新たな効果指標とすることを提唱しています。インプレッションやクリック、ソーシャルシェア数といった数字に必ずしも表れないブランドへの「好意の熱量」を、新たな指標「『キュン』度」としてKPIにするという提案。潜在意識を計測する手法の実現に課題はあるものの、日々の業務の中で感じた今のインタラクティブ広告に足りない点を的確に指摘し、ユニークな未来のアイデアをわかりやすく提案していると、高く評価されました。
優秀賞一般部門[テーマ:インタラクティブ広告の価値・課題・未来]
- [論文タイトル]
- PAPERのある未来はどうだろう
- [執筆者]
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杉谷 義一 氏株式会社サイバー・コミュニケーションズ コーポレート・ディビジョン 法務チーム
- [内容紹介・講評]
- 生活者の利益を軸にインタラクティブ広告を再構築し、社会インフラとして生活者に寄り添う、未来の広告サービスを提案しています。プログラマティック取引が進む中で、業界が直面しているビジネス上の課題を、広告エコシステムの一員である「生活者の利益向上」の視点が欠けていることが原因であると考察。ユーザビリティを向上させ、なおかつ媒体の収益も確保される「PAPER(ペーパー)」と名付けた未来型の社会インフラで課題を解決するという、大胆なソリューションの発想に評価が集まりました。
優秀賞新人部門[テーマ:インタラクティブ広告で変える生活]
- [論文タイトル]
- 見る広告から体験できる広告が広がる世界へ
- [執筆者]
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池田 諭志 氏株式会社博報堂DYデジタル デジタルメディアディビジョン 第一メディアユニット
第二グループ コミュニケーションプラナー - [内容紹介・講評]
- ユーザーがリアルなサイズ感を把握できる商品広告の可能性を提示し、実験によって実証を試みた内容でした。商品のサイズ感覚を体験できるようにすることで、サイズへの不安を払拭して購入意欲を高め、インタラクティブ広告を活用したEコマースのプロモーションをより効果的なものにするという提案。スマートデバイスとARを使ったシステムを実際に作成してサイズ感の把握方法を精緻に検証し、Eコマースをより身近で便利なサービスに変えるというテーマに意欲的に取り組んだ点が評価されました。
特別賞一般部門[テーマ:インタラクティブ広告の価値・課題・未来]
- [論文タイトル]
- インタラクティブ広告の現状と課題:「パーソナルネットワーク」と透明性
- [執筆者]
-
原田 俊 氏D.A.コンソーシアムホールディングス株式会社 テクノロジー&データ戦略センター
広告技術研究室 チームリーダー - [内容紹介・講評]
- デバイスとプラットフォームによる新しいメディア環境「パーソナルネットワーク」が登場するとき、企業に求められるデータの透明性の実現を、現状の分析から提起しています。デジタルによる変革が進む中、企業が生活者から自身のデータを預ける相手として信頼され、選ばれるために必要な「透明性」。パーソナライズされたコンテンツや広告サービスの現状をユーザー、メディア、広告会社、広告主の視点から網羅的に分析し、インタラクティブ広告の在り方に重要な問題提起をしている点が評価されました。
特別賞一般部門[テーマ:インタラクティブ広告の価値・課題・未来]
- [論文タイトル]
- インタラクティブ広告健全化に向けたメディア格付けの提案
- [執筆者]
-
中野 琢 氏株式会社アサツー ディ・ケイ コミュニケーションチャネルプランニング本部
- [内容紹介・講評]
- インタラクティブ広告が抱える諸問題を定義、分類し、業界全体で取り組む解決策として、JIAAが統一された指標でメディアの格付けを行うことを提言しています。広告主が出稿するメディアを選定するための情報提供という観点から、ビューアビリティ、ターゲット精度、ブランドセーフティへの対応レベルによる評価基準を設定。運用面への言及はないものの実現すれば実効性のある施策であり、健全性の確保に向けて、メディアの格付け区分を体系的に整理し、具体的に提起している点が評価されました。
JIAA 2018 インタラクティブ広告に関する懸賞論文
受賞論文および受賞者一覧
(計5編)
最優秀賞
一般部門
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「キュン」とするKPI革命
古賀 昭子 氏
株式会社アサツー ディ・ケイ インタラクティブメディア本部
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優秀賞
一般部門
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PAPERのある未来はどうだろう
杉谷 義一 氏
株式会社サイバー・コミュニケーションズ コーポレート・ディビジョン 法務チーム
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優秀賞
新人部門
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見る広告から体験できる広告が広がる世界へ
池田 諭志 氏
株式会社博報堂DYデジタル デジタルメディアディビジョン 第一メディアユニット
第二グループ コミュニケーションプラナー |
特別賞
一般部門
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インタラクティブ広告の現状と課題:「パーソナルネットワーク」と透明性
原田 俊 氏
D.A.コンソーシアムホールディングス株式会社 テクノロジー&データ戦略センター
広告技術研究室 チームリーダー |
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特別賞
一般部門
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インタラクティブ広告健全化に向けたメディア格付けの提案
中野 琢 氏
株式会社アサツー ディ・ケイ コミュニケーションチャネルプランニング本部
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