2016.06.01
一般社団法人 日本インタラクティブ広告協会
測定指標委員会
「インターネット広告ビジネスの健全な発展のために、私たちは、少なくとも広告インプレッション数を通貨とする広告取引においては、広告の視認可能性(ビューアビリティ)が重要であるとの認識に立ち、業界としてビューアビリティの定義を明確化するとともに、ビューアビリティをベースとした測定環境の整備に取り組んでまいります。」
視認可能性(ビューアビリティ)は、ユーザーに対するあらゆる広告効果と連係しています。
特に近年は、ビデオ広告やモバイル広告をはじめとして、インターネット広告の表現力が格段に向上し、広告表現によるブランド訴求効果への期待も高まっています。この変化をさらなるインターネット広告の成長に結びつけるには、ビューアビリティに対する透明性や説明責任が、今後より重要な課題となってくると認識しています。
従来の広告インプレッション数は、アドサーバーで計測された広告配信数をベースとしていましたが、私たちは、ユーザーが広告を視認する機会(OTS=Opportunity to see)を原則として、今後はビューアビリティについても合理的に定義し、それに基づく「ビューアブルインプレッション」の測定を推進していくことで、広告効果の標準化や透明性向上を図ってまいります。
また将来的には、このビューアブルインプレッションをベースとして、インターネット広告によるブランド認知向上や態度変容といった汎用的な効果指標の研究を継続して行い、クロスメディア環境における広告指標の整備を通じてクロスメディア・キャンペーンプランニングを支援するとともに、インターネット広告業界のさらなる発展を目指してまいります。
- IAB(Interactive Advertising Bureau)ならびにMRC(Media Rating Council)により、ビューアブルインプレッションに関する測定ガイドラインが発表されており、私たちもこれを参考としていますが、現在はまだ、主にPCディスプレイ広告しか定義されておらず、モバイル広告やインフィード広告は定義されていません。(例えばモバイル広告については3月にMRCにより測定ガイドラインのドラフトが発表された段階にあります。)
- 掲載メディアならびに広告仕様、視聴デバイス、視聴方法は、日々新しい技術により更新され、多様化しており、どのようにビューアビリティを定義するかは非常に難しい課題であり、慎重に議論を進めてまいります。