2022.05.18

啓発共有委員会 市場動向調査プロジェクト


この度、「2021年-2022年 インターネット広告市場動向」のトピックを公開します。

なお、JIAAでは、2014年より会員社へのヒアリング調査を行い、市場の実態や現状、変化、課題等を取りまとめたインサイトレポートを会員限定で配付しています。

JIAA会員社の方は、先般2022年3月30日に発行した「2021年-2022年 インターネット広告市場動向レポート」の全文を、こちらよりご覧いただけます。

2021年-2022年 インターネット広告市場動向

~成長とともに自律へ進むインターネット広告~

  • 2021年においても新たな変異株の発生によって、新型コロナウイルス感染症は周期的にかつ爆発的に拡大した。先行きの不透明感が拭えない中でも社会・経済活動のデジタル化は加速を続け、電通の「2021年 日本の広告費」によれば、インターネット広告費は、2兆7,052億円(前年比121.4%)となり、マスコミ四媒体広告費を初めて上回った。その一方でインターネット上での消費者被害や不正取引も増加し、防止に向けた取り組みが官民で広がった。
  • 企業活動のデジタルトランスフォーメーションによって、広告ビジネス自体も変化している。ECプラットフォームが広告媒体としてさらに注目が高まり、顧客データをもとに広告ビジネスに参入する流通・サービス企業が相次いでいる。マスメディア企業の中には、自社でPMP運用を開始し、コンテンツのプレミアム性に加えて販売力の強化を目指す動きも出てきている。一方高度化、複雑化する広告業務に対する現場の負担、コストの増大をどのように解決していくかが課題となっている。
  • インターネット動画視聴が一般化する中で、2021年も動画広告は引き続き市場を牽引し、電通「日本の広告費」によれば市場規模が5,000億円を突破した。テレビCMとインターネット動画広告のプランニングの一体化が更に進んでいる。インターネットに接続したテレビデバイスであるコネクテッドTVが広告媒体として注目を集めており、広告プランニングのベースとなるデータ基盤の整備が求められている。
  • 2022年4月に改正個人情報保護法が施行され、インターネット閲覧情報の取り扱いが法的に規定された。Googleはサードパーティクッキーのサポート停止を2023年に延期すると発表、AppleはiOS14.5以降、個人データの広告利用の明示的許諾を義務化した。クッキーの代替技術について、会員社へのヒアリングでは「ユーザーの理解が得られる技術か」が本質であり、「単に使えなくなったクッキーをどういう技術で代替するか、と課題を矮小化するべきではない」とする認識が共有されていた。また、現状ではルールに則って許諾されたファーストパーティデータの活用が主流になるとの見方が多い。
  • JIAA会員社では、個人情報保護や広告品質向上への取り組みは、2兆円規模の産業となったインターネット広告が発展していくための機会と捉え、コンプライアンス意識が深まっている。インターネット広告は広告マーケティング活動の中核を担う立場にあり、社会の信頼を得て健全に発展していくために「自立」から「自律」のステージに立っている。
<調査概要・方法>

○調査テーマ

  • 2021年の「インターネット広告市場全体の動向」、「品質課題への対応」、「データ利活用とプライバシー保護」、「業界発展のための課題・問題意識」、その他新しい取り組みについて
    ※テーマは実施ごとに検討を行い設定

○調査概要・方法

  • 調査時期  : 2021年12月20日~2022年1月18日
  • 調査方法  : ヒアリング調査
  • 調査対象者 : JIAA会員社より各業態から代表する企業を選定
  • 調査対象期間: 2021年1月~ヒアリング時

[会員限定] レポート全文はこちらから

[会員限定版]2021年-2022年 インターネット市場動向レポート